草露白|朝露に輝く蜘蛛の巣と、秋の気配
蜘蛛の巣って、普段はあまりうれしいものではないですよね。
庭を歩いていて、顔に引っかかったりしたら、
「うわっ!」
ってなるし(笑)
ところが朝早く、蜘蛛の巣に露がついているのを見ると、これがなかなかきれいなんです。
細い糸の一本一本に、小さな露の粒が並んで、朝の光を受けてキラキラ。
普段なら見えにくい蜘蛛の巣が、露のおかげで、そこだけふわっと浮かび上がります。
そんな朝の風景を、カエルのおっちゃんに見つけてもらいました。

おっちゃん、めっちゃ近くで見ています。
近い、近い(笑)
でも、ちょっと顔を近づけたくなる気持ちはわかります。
第四十三候「草露白」
今回描いたのは、二十四節気「白露」の初候。
第四十三候
「草露白(くさのつゆしろし)」です。
また難しい名前が出てきたな、と思いますよね。
でも意味は、そのまま。
草の上に降りた露が、白く光って見える頃です。
期間は、9月7日から9月12日頃まで。
昼間はまだ暑さが残っていますが、朝晩の空気は少しずつ冷たくなり、草木の上に露が宿るようになります。
露そのものは透明なのに、朝の光を受けると白く見える。
昔の人は、そんな小さな変化にも秋を見つけていたんですね。
七十二候とは
日本の季節を24に分けたものが「二十四節気」です。
草露白が含まれる「白露」も、その一つ。
そして、二十四節気の一つひとつを、さらに初候・次候・末候の三つに分けたものが「七十二候」です。
一つの候は、およそ5日間。
草花や虫、鳥などの小さな変化を通して、季節の移ろいを知らせてくれます。
今回の草露白は、二十四節気「白露」の一番最初、初候にあたります。
たった5日ほどの季節に、
「草の露が白く見える頃」
なんて名前をつける。
粋ですよね、昔の人は。
私なんて朝から草を見るどころか、スマホばっかり見ていますけど(笑)
草露白の頃に旬を迎えるもの
この頃に旬を迎える果物といえば、梨です。
梨、おいしいですよねぇ。
冷蔵庫で冷やした梨の、あのみずみずしさ。
まだ昼間は暑いので、ひんやりした梨がうれしい季節です。
秋の七草も、この頃に見頃を迎えます。
- 萩
- すすき
- 葛
- なでしこ
- おみなえし
- 藤袴
- 桔梗
春の七草は、
「せり、なずな、ごぎょう……」
と覚えて、お粥にして食べますよね。
では、秋の七草は?
食べません(笑)
秋の野に咲く草花を眺め、季節を楽しむための七草です。
そして魚では、縞鯵(シマアジ)が旬を迎えます。
梨を食べて、秋の七草を眺めて、シマアジで一杯。
うん。
私は、この過ごし方が一番ええかもしれません(笑)
ただ、シマアジは高級魚。
普通のスーパーに、いつでも並んでいる魚ではないようです。
今度、鮮魚売り場で見つけたら、ちょっと奮発してみようかな。
小さな秋に立ち止まる
朝露の光る蜘蛛の巣。
みずみずしい梨。
野に咲く秋の七草。
そして、旬を迎えるシマアジ。
昼間はまだ暑くても、暮らしのあちらこちらに秋は始まっています。
丁寧に季節を過ごしてみる。
それは、心と体を整える近道なのかもしれません。
朝、草むらにキラキラした蜘蛛の巣を見つけたら、少しだけ足を止めてみてくださいね。
くれぐれも、カエルのおっちゃんみたいに近づきすぎないように(笑)

