立秋が教えてくれる、小さな秋の見つけ方

8月7日は、二十四節気のひとつ「立秋(りっしゅう)」。

暦の上では、この日から秋が始まります。

「え~~~、まだまだ暑いやん!」

そんな声が聞こえてきそうですね。

実際、立秋の頃は一年の中でも暑さの厳しい時期です。

ニュースでは熱中症への注意が呼びかけられ、外へ出るだけでも汗が噴き出します。

それなのに、なぜ「秋の始まり」なのでしょう。

二十四節気は季節の道しるべ

二十四節気は、古代中国で生まれた暦です。

一年を二十四に分け、太陽の動きをもとに季節の移り変わりを表しています。

もともとは中国北部の気候を基準に作られたため、日本の今の気候とは少しずれがあります。

だから立秋と聞いても、「秋」という実感はなかなか湧きません。

それでも昔の人たちは、この日を境に季節の小さな変化を感じ取りながら暮らしていました。

空が少し高く見えたり。

入道雲の形が変わったり。

夕暮れがほんの少し早くなったり。

朝晩の風に、ほんのわずかな涼しさを感じたり。

虫たちも少しずつ鳴き始めます。

季節は、ある日突然変わるのではありません。

少しずつ、静かに次の季節へと歩き始めているのです。

暑中お見舞いを書いていた夏

立秋になると思い出すことがあります。

私が小学生だった頃。

もちろん、インターネットもスマートフォンもありません。

夏休みになると、学校のプールには行くものの、仲の良い友達全員に会えるわけではありませんでした。

同じ校区でも、家が遠い友達とは夏休みが終わるまで会わないこともありました。

そんな友達に、暑中お見舞いのはがきを書いていました。

「元気にしてる?」

たったそれだけの言葉でも、返事が届くのが本当に楽しみでした。

ポストを開けて、自分宛てのはがきを見つけた時のうれしさ。

今でもよく覚えています。

今ならLINEを送れば一瞬で届きます。

メールもあります。

便利になったからこそ、あの頃の「待つ時間」や「手書きの温もり」が、少し懐かしく感じられます。

「暑中」から「残暑」へ

立秋を迎えると、季節の挨拶も変わります。

それまでの「暑中お見舞い」は、「残暑お見舞い」になります。

たった一文字変わるだけですが、この言葉には「季節はもう次へ進み始めていますよ」という、日本人ならではの感性が込められているように思います。

実際の暑さは変わらなくても、暦は一歩先の季節を教えてくれる。

だからこそ、私たちも少しだけ視点を変えてみる。

そんなきっかけになる日なのかもしれません。

暦は未来を急がせるものではなく、季節に気づかせてくれるもの

九星気学でも、節目をとても大切にします。

「今日から急に運気が変わる。」

そんな単純なものではありません。

季節も運気も、少しずつ流れを変えながら進んでいきます。

立秋も同じです。

暑さの中にいるからこそ、ほんの少しの風や空の色の違いに気づける。

その小さな変化に気づく心が、毎日の暮らしを豊かにしてくれるのではないでしょうか。

明日はぜひ、空を見上げてみてください。

「まだ夏だな。」

そう思いながらも、どこかに小さな秋が隠れているかもしれません。

季節は今日も、静かに次の一歩を歩き始めています。

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